緩和ケア病棟は、がんなどの病気に伴って生じる様々な苦痛を和らげながら、
患者さんとご家族が自宅に近い雰囲気の中で療養するための病棟です。

  • がんによる痛みをはじめ、苦痛に感じる症状を和らげる治療と緩和ケアを行います。
  • 患者さんやご家族の希望を大切にした生活をしていただけるようにお手伝いします。
  • 様々な職種の医療者がチームで協力し、からだや心のつらさ、経済面の悩みなども和らぐよう支援します。
  • 基本的に、がんに対する根治的手術や抗がん剤等の治療は行いません。
  • 患者さんの体調・ご家族の状況に合わせて、外出や外泊、退院してご自宅での療養も支援します。

緩和ケア病棟は高額な医療費が必要であると誤解されることがありますが、個室料が必要な病室以外はすべて保険診療で利用可能です。また高額療養費制度などを利用し、経済状態に応じた対応が可能です。

緩和ケアの内容

  • つらさをとるための入院
    (症状緩和のための入院)

    がんによる痛みや、からだのつらさを和らげるための入院です。
    体験入院:もう少し自宅で過ごしたいが、緩和ケア病棟の入院も検討されている場合は、 短期間の体験入院も可能です。

  • 在宅療養中の休息のための入院
    (レスパイト入院)

    がんにより、自宅での在宅療養中に、患者さんやご家族が疲れてしまったとき、休息をとるための入院です(在宅医療機関からの紹介のみに限ります)。目安は、2週間となっています。

  • 在宅支援

    住み慣れた自宅での療養を希望される方には、地域の在宅医(往診医)、訪問看護師、ケアマネージャーなどと連携し、在宅での医療やケアについて支援をおこないます。

病棟での生活

つらい症状を和らげるための治療やケアとあわせて、患者さんの生活をお手伝いします。
治療を受けながら生活の場として安らげるように、ご家族との時間に配慮し、お茶会、季節ごとの行事、音楽、傾聴、などのボランティアサービスを取り入れていきます。記念日の支援など、希望する日常により近づけるよう、生活の場を整えさせていただきます。

季節ごとの行事