腹腔鏡下手術とは

“腹腔”とは「お腹の中の空間」であり、胃や腸・肝臓などが納まっているところです。“鏡”とは「カメラ」を意味しています。つまり腹腔鏡下手術とは、「お腹の中の空間」に「カメラ」を入れて行う手術のことです。
手術時に使用するカメラは腹腔鏡と呼ばれ、先端が自由に曲がる胃カメラのようなものもあります。お腹のなかを見やすくするために、お腹のなかに炭酸ガスを入れて膨らませて十分な空間を確保し、カメラでお腹のなかの様子を見ながら、患部を切り取る、体外に取り出す、縫い合わせるなどの手術をします。
開腹せず小さな傷跡ですむため、術後の体力低下を抑えることでき、患者様の早期社会復帰に貢献できます。
当院では、良性疾患には単孔式腹腔鏡下手術(孔を1つしか開けない方式)によりさらに患者様の負担軽減を目指しています。
また、今まで開腹手術しかできなかった胃がん、大腸がんなどの悪性腫瘍をはじめ、ほぼすべての消化器系臓器の根治治療に腹腔鏡下手術を行うことができます。
腹腔鏡下手術と開腹手術の違い
腹腔鏡下手術 | 開腹手術 | |
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痛み | 痛み止めを必要としない患者様がほとんど | 多くの患者様が痛み止めを何度も必要とする |
術後の回復 | 術後の翌日から食事OK 歩行などの日常的な動作もほぼ無制限 |
様子を見ながら段階的に普通食となる |
退院 | 術後3日で退院 | 術後2週間程度で退院 |
社会復帰 | 退院後1~2週間で社会復帰 | 1ヶ月後の診察までは社会復帰できない患者様が多い |
手術後の癒着 | 非常に少ない | ある程度の割合で発生 |
- 当院では、腹腔鏡手術の適応をしっかりと見極めて最新の手術機材を完備して手術をおこなっています。
- 腹腔鏡手術やがん治療について気になる方は受付にてご相談下さい。
